FCバルセロナは、ジョアン・ガンペール杯でエルチェをアントワーヌ・グリーズマンのゴールで破った(1-0)。ロナルド・クーマン監督は、ダブルピボーテという新しいシステムを採用しており、よりアグレッシブにプレスをかける取り組みを行っている。
エルチェのGKエドガル・バディアが優れたセーブを見せたことで最少得点差での勝利となったが、プレシーズンを3戦全勝で締めくくった。
監督は、この試合で先発させた11人を27日(日本時間28日4時)のラ・リーガ初戦となるビジャレアル戦で起用するだろう。
FCバルセロナのジョアン・ガンペー杯エルチェ戦の選手評価は以下の通り。
■GK
ネト(6点)
『集中』
エルチェの攻撃の頻度は少なく出番は限定的なものになった。ビルドアップの部分でも相手のプレッシャーが強かったわけでもなく、ほとんど関わる必要がなかった。後半の至近距離からの決定的なシュートを阻止している。
■DF
セルジ・ロベルト(7点)
『インテリジェント』
戦術的な視点から見て素晴らしいパフォーマンスを披露している。ボールを毎回受けられたわけではないが、チームの攻撃に幅をもたらした。常に最適なポジショニングをとっている。惜しくもゴールにはならなかったが、アンス・ファティに絶妙なクロスを提供した。
ジェラール・ピケ(7点)
『パワフル』
これまではアイドルのように華麗なプレーでシーズンをスタートしていたが、今シーズンは非常にフィジカル的な強さを前面に押し出している。ボール奪取も素早く、優れたポジショニングを取れている。
クレマン・ラングレ(6点)
『インテンシティ』
ボールを持っている時も、持ってない時も不正確なプレーが複数あった。対応が遅れたことでイエローカードをもらっている。しかし、そのプレー強度とよりアグレッシブな選手になりたいという気持ちは評価に値する。
ジョルディ・アルバ(8点)
『覚悟』
試合開始早々からモーターサイクルのように上下動をしており、開始2分でレオ・メッシからのパスを受けて、アントワーヌ・グリーズマンのゴールをアシストした。クーマンの信頼を勝ち取ろうと必死にプレーしている。
■MF
セルヒオ・ブスケツ(7点)
『計測器』
試合を読む洞察力でスペースをカバーしており、ダブルピボーテの一角を確固たるものにしている。新たなシステムではビルドアップでの存在感が落ちるものの、バランサーとして重要な役割を担っており、必要不可欠である。
フレンキー・デ・ヨング(7点)
『果敢』
ピボーテでより活き活きとプレーし、自信も見て取れる。攻撃参加も果敢に試み、ボールを奪ってゴールに迫る場面もあった。アヤックス時代のようなパフォーマンスを披露している。
アントワーヌ・グリーズマン(8点)
『輝き』
クーマンによるポジションチェンジが功を奏している。ミッドフィールダーの1人として、右サイドからスタートし、ゴールのシーンでは、後方からゴール前に入ってきてゴールネットを揺らした。その後もクロスバーを直撃する惜しいシュートも放った。
フィリペ・コウチーニョ(8点)
『別人』
バルサに戻ってきたコウチーニョは全くの別人だ。メディアプンタ(トップ下)として自由を楽しんでいる。フランシスコ・トリンカオに出したパスのようにクオリティの高さを見せている。
アンス・ファティ(7点)
『改善』
前半は左サイドの打開を試み、ボールを失わないようにプレーしている。後半は余計なことを考えず刺激的なプレーを披露した。ヘディングでゴールを狙うもネットは揺らせていない。
■FW
レオ・メッシ(7点)
『存在感』
コンディションを上げている段階だが、決勝ゴールをアシストしたアルバへのパスや輝かしい個人技を見せている。フォルス9(偽9番)としてプレーしているのに加え、最も大切な高いモチベーションを持ってプレーしている。
■途中出場
ミラレム・ピャニッチ(6点)
『ポジション』
ピボーテとしてバルサデビューを果たしている。適切なポジションを取り、2度シュートも放っている。
ウスマン・デンベレ(6点)
『スパーク』
少しずつ本来のパフォーマンスレベルを取り戻している。左サイドでプレーし輝きを見せている。
フランシスコ・トリンカオ(7点)
『厚顔』
エルチェのGKバディアの優れたセーブがなければゴールをマークしていた。バルサでプレーするプレッシャーはほとんど感じていないようであり、非常に果敢なプレーをしている。
ペドリ(6点)
『イリュージョン』
終了間際に投入されチームに必要なエネルギーをもたらしている。
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